ビットコイン取引を始めたいけれど、取引所の手数料が気になるという方も多いのではないでしょうか。確かに手数料が高ければ高いほど、得た利益が減ってしまうため、手数料が低い取引所を選ぶことが大切です。
しかし、どの取引所が本当に低い手数料なのか、単純比較できない部分もあります。そこで当記事では、ビットコイン取引所を選ぶ際の手数料比較ポイントから、手数料が低く評判の良い取引所を詳しく解説します。
ビットコイン取引所とは?
ビットコイン取引所とは、仮想通貨(暗号資産)であるビットコインを売買するためのプラットフォームを指します。
取引所ごとに設定された手数料は、ビットコイン取引において重要な要素となります。
ビットコイン取引所と手数料の関係
ビットコイン取引所とは、ユーザーがビットコインを売買する場所のことを指します。ビットコイン取引所は、ユーザーが取引を行うたびに手数料を徴収する仕組みになっており、この手数料は、取引所の収益源となる一方で、ユーザーにとっては取引コストとなります。
たとえば、ある取引所Aではビットコインの売買手数料が1%、別の取引所Bでは0.1%とします。1ビットコインを10万円で購入した場合、取引所Aでは手数料が1000円、Bでは100円となります。取引量が増えるほど、手数料の差は大きくなります。
取引所 | 手数料 | 10万円でビットコイン購入時の手数料 |
---|---|---|
取引所A | 1% | 1000円 |
取引所B | 0.1% | 100円 |
このように、同じビットコインを取引する場合でも、取引所により手数料が大きく異なるため、取引所選びは非常に重要となります。
手数料は取引にどう影響するのか?
ビットコイン取引における手数料は、取引の利益に大きく影響します。たとえば、手数料が1%であれば、ビットコインの価格を同じ1%以上上昇させないと、利益を出すことはできません。逆に、価格が1%下落した場合、損失は手数料も含めて2%となります。
また、取引の頻度が高いほど、手数料の影響は大きくなります。取引1回あたりの手数料が少なくとも、頻繁に取引を行うとその累計は大きな額になります。
以下に示す表は、手数料と取引頻度が取引利益に与える影響をイメージしています。
【表:手数料と取引利益の関係】
手数料 | 取引頻度(月) | 月間手数料 |
---|---|---|
0.1% | 10回 | 1% |
0.1% | 100回 | 10% |
0.5% | 10回 | 5% |
0.5% | 100回 | 50% |
このように、手数料と取引頻度が取引の利益に与える影響は無視できません。そのため、取引所選びの際は、手数料の他にも取引頻度を考慮することが重要となります。
手数料が高いとどんなリスクがあるのか?
ビットコイン取引において、手数料が高いというのは大きなリスク要因となります。その理由は主に以下の二つです。
利益が手数料に飲み込まれる
ビットコインの売買において取引所の手数料が高いと、利益が手数料に飲み込まれてしまうリスクがあります。
たとえば、手数料が1%であれば、取引金額の1%が手数料として取引所に支払われます。そのため、取引によって得られる利益が1%未満であった場合、手数料によって利益全体が相殺されてしまうことになります。
取引回数を制限しなければならなくなる
手数料が高い取引所では、取引の頻度を抑えざるを得なくなります。頻繁な取引で利益を得るデイトレードのような戦略をとる場合、高い手数料は大きな障壁となります。
ビットコイン取引所の手数料の種類
ビットコイン取引を行う際、手数料は大きなコスト要素となります。手数料が高い取引所を利用すると、一見すると取引そのものが損失につながる可能性があります。
現物取引とスプレッドの手数料
ビットコイン取引所では、現物取引と呼ばれるビットコインを直接売買する方式が一般的です。この場合、取引所は通常、売買の都度、手数料を徴収します。その手数料の算出方法がスプレッドであり、販売価格と購入価格の差額によって決まります。
たとえば、ある取引所のビットコイン売却価格が1,000,000円、購入価格が1,001,000円だとします。この場合、スプレッドは1,000円となります。取引所はこのスプレッドを手数料として取得します。
具体的な手数料率は取引所により異なりますが、平均的には0.1%〜0.15%程度です。この手数料が低ければ低いほど、ユーザーにとっては取引コストが抑えられるため、選び方の重要なポイントとなります。
レバレッジ取引の手数料
レバレッジ取引とは、あらかじめ設定した倍率により、手元の資金以上の取引が可能となるシステムです。ビットコイン取引所によりますが、最大25倍のレバレッジをかけることができる場合もあります。
しかし、その一方で、取引所から借りている資金分に対して金利の形で手数料が発生します。これをスワップポイント(スワップ金利)といいます。
たとえば、ビットコイン1枚を借りて取引を行い、その1日後に返却した場合、以下のようにスワップポイントが計算されます。
レバレッジ | ビットコイン1枚の値段(例:500,000円) | 1日のスワップ率(例:0.04%) | スワップポイント(手数料) |
---|---|---|---|
1倍 | 500,000円 | 0.04% | 200円 |
5倍 | 2,500,000円 | 0.04% | 1,000円 |
10倍 | 5,000,000円 | 0.04% | 2,000円 |
このように、レバレッジが大きくなるほど手数料も増えます。そのため、取引量が多い方や頻繁に売買を行う方は、このスワップポイントの影響を軽減するためにも、取引所選びには十分注意が必要です。
日本円の入出金手数料
ビットコイン取引における重要なポイントとして見逃しがちなのが、日本円の入出金手数料です。取引所によってこの手数料は異なり、一部の取引所では無料の場合も存在します。
これらの手数料は、取引頻度が高いユーザーにとって大きな負担となりえます。より多くのビットコインを購入したい方は、入出金手数料が低い、または無料の取引所を選択することがおすすめです。
ビットコインやその他仮想通貨の入出金手数料
ビットコインやその他の仮想通貨の入出金手数料は、取引所によって大きく異なります。これは取引所が独自に設定しているためで、一部の取引所では無料の場合もありますが、中には一定の割合や固定額を手数料として取るところもあります。
したがって、頻繁に取引を行う場合は、こうした手数料をチェックしておくことが大切です。
手数料が低いと評判のビットコイン取引所4選
ビットコイン取引所を選ぶ際には、手数料の種類ごとに重要度を決定して比較することが求められます。
取引手数料、入出金手数料、スプレッド手数料など、各取引所では種類が異なる手数料が設定されています。そのため、あなたが最も頻度高く行うであろう取引の形態を把握し、それに関連する手数料を重視して選びましょう。
DMM Bitcoin
DMM Bitcoinは、国内大手企業のDMMグループが運営する取引所です。その最大の特徴は、全ての通貨ペアにおいて取引手数料が無料であること。これは非常にユーザーフレンドリーな設定と言えるでしょう。
また、出金手数料も非常に低く、ビットコインの出金にかかる手数料は0.001BTCと市場でも非常に低めです。その他の通貨の出金手数料も抑えられています。
ただし、日本円の出金手数料は一律400円(税込)となるため、頻繁に出金を行うユーザーにとっては負担になるかもしれません。
【DMM Bitcoinの手数料一覧】
手数料の種類 | 手数料 |
---|---|
取引手数料 | 無料 |
ビットコイン出金手数料 | 0.001BTC |
その他通貨出金手数料 | 取引通貨による |
日本円出金手数料 | 400円(税込) |
これらを踏まえ、自身の取引スタイルと相談しながら、DMM Bitcoinを活用するのが良いでしょう。
Coincheck(コインチェック)
Coincheck(コインチェック)は、日本を代表するビットコイン取引所の一つで、初心者から上級者まで幅広く利用されています。非常に使いやすいUIと豊富な機能が特徴です。
取引手数料は一律0.15%となりますが、月間取引高に応じて最低0.04%まで下がるティア制度があります。また、他通貨への交換手数料は無料です。
以下に代表的な手数料を表にまとめました。
手数料の種類 | 手数料率 |
---|---|
取引手数料 | 最高0.15%、最低0.04% |
他通貨への交換手数料 | 無料 |
このようにCoincheckは、手数料を抑えつつ確実な取引を行いたい方におすすめの取引所です。
LINE BITMAX
LINE BITMAXは、LINEが提供する仮想通貨取引所で、その手軽さが特徴です。アプリ一つでビットコイン取引が可能なため、初心者にも扱いやすいと評判です。
手数料面では、取引手数料が0.1%と他の取引所に比べて低めに設定されています。また、仮想通貨の入出金手数料は無料で、日本円の出金手数料も一回につき110円とリーズナブルです。
手数料の種類 | LINEMAX |
---|---|
取引手数料 | 0.1% |
日本円の入出金手数料 | 入金:無料 / 出金:110円 |
仮想通貨の入出金手数料 | 入金・出金:無料 |
このように、LINE BITMAXは手数料が低く設定されており、また取引の操作性も高いため、ビットコイン取引におすすめの取引所の一つといえます。
bitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)は、日本国内最大級の取引量を誇るビットコイン取引所です。その特徴はなんといっても安心・安全性。金融庁の認可を受けており、セキュリティも非常に高いレベルで保たれています。
手数料については、ビットコインの現物取引手数料は最大で0.15%、レバレッジ取引では最大で0.04%となります。これは、取引量により手数料率が段階的に下がる仕組みとなっています。
また、日本円の出金手数料は一律400円(税抜)で、他の取引所と比べても比較的リーズナブルです。
取引種別 | 手数料 |
---|---|
ビットコイン現物取引 | 最大0.15% |
レバレッジ取引 | 最大0.04% |
日本円出金手数料 | 一律400円(税抜) |
これらを総合的に考えると、bitFlyerは手数料面でもおすすめの取引所と言えます。
まとめ
ビットコイン取引所を選ぶ際には、手数料の比較は非常に重要なポイントです。さまざまな取引所の手数料を比較し、自身の取引スタイルや頻度に最適な取引所を見つけることが求められます。
また、複数の取引所を使い分けることで手数料を抑える戦略も効果的です。ただし、取引所選びでは手数料だけでなく、セキュリティや信頼性も重視することが必要です。
適切な取引所選びと手数料対策により、ビットコイン取引での利益を最大化しましょう。
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